【設定1でも100%!?】パチスロおそ松くん開発者インタビュー
皆さま、こんにちは。
今回の開発者インタビューは『パチスロおそ松くん』です。
インタビュアーはDaiichi TVやコラボ企画となるガイドステーションの方で解説動画にも出演してくださっている、パチンコライターのかおりっきぃ☆さんです!
普段は「パチンコ」を主戦場としているかおりっきぃ☆さんですが、パチスロも結構打つんだとか。解説動画で試打した際に感じたことや質問を『パチスロおそ松くん』開発者にとことんぶつけてもらいましょう!!
Kさん
・入社歴:7年目(パチスロ開発歴:15年目)
・過去に関わった機種:市場に出た機種は本機種が初めて
・好きな機種:押忍!番長2
・趣味:麻雀
Iさん
・入社歴:6年目
・過去に関わった機種:本機種が初めて
・好きな機種:初代ブラックラグーン/初代まどマギ
・趣味:パチスロ・麻雀
――お二方とも若そうに見えますが、前作の4号機の方は触ったことありますか?
I 私は31歳なのですが、初代『スロット おそ松くん』はホールで打っていました。
――やはり初代のゲーム性を継承したいという思いはあったんですか?
K そうですね。4号機のおそ松くんと言えばおそ松チャンスでボーナスが連続するゲーム性ですよね。5号機では再現できない仕様なので、さまざまな形で89%という数字にこだわった出玉性能を実現させようといろいろ工夫しました。
――その中で一番こだわった点は?
K やはり「おそ松チャンス」をとても意識した作りになっていて、“すべての道はおそ松チャンスから”という開発キャッチコピーのもと、通常中もART中もどこからでもおそ松チャンスを狙え、そのおそ松チャンスがトリガーとなって大きな出玉に繋がるというイメージでプレイヤーの方々に打ってもらえるようなコンセプトで作っていました。
――出玉に繋がるといえば、ARTが何ゲーム以上続くと出玉性能が上がる仕様ってあまりないですよね?
I モード移行によるものはありますが、ゲーム数でというのはないですね。
――666Gでしたっけ?
K おそ松くんなので六つ子にちなんだゲーム数を採用した感じですね。
I ちなみに最初はシックスレクイエムっていう名称だったんですよ。名前のモチーフにした某機種に仕様が似ていたのでファンには伝わりやすいかなと思って自信満々でネーミングしたんですけど、いざ公表されたら、「裏天国モード」になっていました(笑)。
666G超えたから背景が変わるなどといった演出が変わることなく出玉の性能があがるので、裏天国という表現になりましたね。
――演出面でも初代を意識したんですか?
K 当初はもちろん初代の流れを汲んでいましたが、途中から初代のおそ松くんらしくないところも入れてみようと、倍倍シェーRUSHやチャンスゾーン系は初代からの脱却というコンセプトの元でやっていきました。
I 『おそ松さん』が大ヒットして、どうしてもその流れでおそ松くん出しづらいじゃないですか。演出に「おそ松さんを入れた方がいいんじゃない?」というような議論もありまして、大変でしたね。
――この前出た『パチスロおそ松さん』と同時に出すプランとかってなかったのですか?
I もともと、本機の方が先に出る予定でしたが、パチスロおそ松さんは液晶がないということもあって短期間で作業が終わり、先にリリースという形になりました。
――筐体なども初代を感じますがこだわりはありますか?
K 筐体もやはり古臭さを脱却するなかでも、初代のイメージは残しつつみたいなところを意識しました。
――虫めがねの役モノはどのようなコンセプトで搭載したんですか?
K あれは『パチスロひぐらしのなく頃に絆』で使用した鉈(なた)役モノがあり、それをベースに開発を進めていました。当時はコンセプトの軸に“リールに干渉する役モノ”がありましたが、役モノをただ落とすのはつまらないので、ちょっと味付けしようというところで虫めがねという着想を得て、図柄を捕まえるというゲーム性に繋がりました。
I あれは大変でしたね。「役モノが落ちてきて、図柄捕まえて、じゃあ何やるの?」といった部分で試行錯誤しました。役モノが落ちるので強く使わないとやはりユーザー様も納得しないじゃないですか。
K これもいろいろ歴史がありまして。PUSHボタンで図柄やリールを動かして引っ張りあげるみたいな事もやっていたんですけど、それも規則でできなくなったり・・・。
――キャラが付いていたりとか図柄にもこだわりました?
K 実は7図柄が「6」だったんですよ。赤6図柄。
――6は新しいじゃないですか!!
I やはり「パチスロは7図柄でしょ!」みたいな空気がありまして(笑)。トト子図柄もチェリーのデザインは付けてなかったのですが、やはりパチスロの図柄でチェリーが無いのはいかがなものかという意見があり今の形になりました。
――少し踏み込んだ質問といいますか、ユーザーに向けたお得情報は何かありますか? 隠し要素とか
I 実は出玉率がものすごく甘いんです。夜、仕事帰りに6時7時くらいから打てるように意識して甘い設計になっています。どうしても裏天国といったデカい波が来やすい仕様なので、夜からでは打ちにくいと思いますが、そのへんを考慮して甘く作っています。設定1の発表値は97.3%ですが、ベルの押し順ミスや終わらなくなるくらい上乗せをして取りきれない分を考慮した数値になっているので、ちゃんと打って取りきれれば出玉率100.8%です。波が荒いので甘さを体感し辛いかもしれませんが、頭の片隅に置いておいてもらえればと思います。
この場で言っていいのかわかりませんが、出玉率を100.8%にしたのには他にも理由がありまして・・・。打ってもらえればわかるんですが、特化ゾーンに滞在する割合が非常に高いので、ベルの押し順ミスをした時の損が他の機種に比べて大きいんです。普通に設計すると遊技者側があまりにも不利な台になってしまってそれは良くないなと。押し順ミスは気をつけていても、どうしてもしてしまいますから・・・。あとホールで打つ際には準備中の黒い突入ナビが発生したら(1)のナビのリールはバーを狙うようにして下さい。
――設定1で出玉率100%超えとは驚きました。他に台を作る上で意識したことはありますか?
I 一撃の出玉は設定1が一番出やすい設計にしています。ホールで打つ割合を考えたら設定1が面白くないとダメだと思うんですよ。おそ松チャンス89%と倍倍シェーRUSHを繰り返す中で、大きな上乗せをして、シックスレクイエムに到達させて大きな出玉を得るという流れがこの台の醍醐味だと思っているので、設定1でその流れを体験しやすい設計を意識しました。
具体的には、シェーRUSHから倍倍シェーRUSHへの昇格と倍倍シェーRUSH中の倍率上乗せは設定1が一番優遇されていて、ツボにハマったら一番楽しめます(笑)。初代獣●の最大上乗せセット数の選択率は設定1が一番優遇されているようなイメージです。
――設定推測要素とかってありますか?
K ラウンド表示時で青いトト子とイヤミが出たら設定2以上とか、おそ松さんのラウンド表示が出ておそ松さんチャンスに入らなければ設定4以上とかありますね。出玉的には松重複でのボーナスや、BIG中のハズレですね。
I それらが、まあまあの頻度で出るようにしてあります。
――最近の機種はART入ってもすぐ終わるなんてことも多々あるのでボーナスで出玉がそれなりにとれるっていうのはいいですね
K それもこだわりポイントですね。
I こだわりでいえば、111Gで引き戻しがあったりチャンスが豊富に訪れるように意識しています。ARTの初期ゲーム数を30にしたのもその一環で、何も起こらない50Gよりも密度のある30Gにしました。他のART機に比べて何か起こる頻度はめちゃめちゃ高いです。
――通常時のチャンスゾーンもけっこう頻繁にきますよね?
I 今は、ART中を面白くするか通常時を面白くするかどっちかを選ぶみたいなのが多いと思うんですけど、おそ松くんは両方面白くするという気持ちで作っていました。
K あとは引き損を極力なくそうという部分ですね、例えばゾロ目でレア役を引くとか。チャンスゾーンなどでボーナスを引けばおそ松チャンスになる、そういう引き損を払拭するこだわりはもちました。
――お二人とも関わった機種が世に出るということで、やっぱり思い入れはありますか?
I めちゃめちゃありますね。導入日にさっそく打ちました(笑)
――都内にはまだ入っていません(※取材日)よね?
I 近隣に打ちに行きました。ちなみに昨日も打ちに行きました(笑)
――そんな我が子のようなマシンについて、ユーザーさんに向けて一言お願いします
K この119%・89%を体感すべく、おそ松チャンスから始まる出玉感を味わっていただきたいです。
I 普通の台だと「勝負どころ」というのが遠いと思いますが、『パチスロおそ松くん』は「勝負どころ」がかなりの頻度で来ます。89%は言葉のイメージはすごそうなんですけど、検証してみるとショボ連で終わってしまうことが思った以上に多いんです。1日に1回しか来ないような「勝負どころ」がショボ連で終わることがある台なんて打ちたくないですよね。ショボ連で終わってしまうことがあるのを踏まえて、「勝負どころ」の頻度を極限まで高めてあるので、89%が何回かダメだったとしても、もうちょっと打っていただけたらと思います。
あと、準備中が長いかもしれませんが、ベルナビがあって少しだけメダルが増えます。おそ松チャンス準備中にボーナスを引ければ89%昇格&倍倍シェーRUSHが貰えるので、以外に重要なゾーンになってたりもします。他にも打ちこみ要素がたくさんあるので、解析情報には注目して欲しいですね。
K 一言が長いわ(笑)。
かおりっきぃ☆:設定6の119%はもちろんのこと、設定1でも工夫を凝らして楽しめる仕様ということもあり、開発者さん達の苦労やこだわりを感じるインタビューでした。私はガイドステーションの方でも試打したのですが、破壊力は初代を彷彿させます。そちらもご覧ください(笑)。
ぜひ一度『パチスロおそ松くん』打ってみてはいかがでしょうか!
皆さん、ありがとうございました!
©赤塚不二夫/ぴえろ
©赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会